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目白の木陰の街と、千葉市O邸の造園施工 平成26年7月27日
梅雨明けと同時に猛烈な暑さが続いております。こんな時期は都会のコンクリート地獄から抜け出して、森の中の冷涼な高原で過ごしたいと思われる方が、きっと多いことでしょう。
上の写真、大きな木々に包まれて木陰に佇む住宅地はまるで軽井沢の別荘地を彷彿とさせられることでしょう。
しかしながら、この場所はなんと、山手線目白駅から10分と離れていない、東京都区内の住宅地、通称「徳川村」です。
もともとこの敷地は、江戸時代には尾張徳川家のお屋敷があった場所でした。昭和初期にこの敷地は徳川家によって、外交官などの在日外国人のために住宅用地として提供されたことから、この街が誕生しました。
大きく育ったそれぞれの家の敷地の高木が街全体を木陰にし、今日のような猛暑でもこの街では夏の風情を感じながら、日中でものんびりと散歩が楽しめます。
一歩この街の外に出ると、フルパワーの夏の日差しと、熱せられたアスファルトの照り返しにエアコン室外機の廃熱に包まれた、不快な夏の街が広がります。
年月を超えて居住者に守られ、時間と主に大きく育った木々の力が、ヒートアイランドの都会に在ってなお、街の心地よさをこれほどまでに実現しているのです。
各家々を見ると、木々に境界などまったくなく、それぞれの家の屋根上にかぶさり、そして自分の敷地の木々がお隣の敷地まで木陰にしています。
こんな街の在り方に、今の多くの日本人の常識と、この街の在日外国人方々との意識の違いを感じさせられます。
快適な街つくりに木々は欠かせませんが、その枝葉の先端にまで、自他の敷地境界ラインを気にしていたら、決して木々の力を活かした心地よい街など生まれようがありません。
木々の力が環境をつくり、微気候を改善する大きな力を持つのです。
街がこんなに暑くなり、エアコンなしでは過ごせない住環境が増え続けている今日そして将来、木々の力をいかに生かして、膨大な人工的エネルギーに頼ることなく自然の力で街の微気候を改善してゆくことがどれほど必要なことか、大切なことか、東京都市部の山手線内にあって、エアコンに頼りすぎずに暮らせるこの街が示唆してくれるようです。
住宅地内の桜の木々が夏の道路を木陰にします。ここでは桜の開花時期には道路にシートを並べて町全体でにぎやかな花見が毎年行われます。
木々があってこの街の魅力があります。この街に住む方々は、ここから出て東京の他の住宅地に移ることはまずできないようです。当然、この街以上に住みやすい場所など、今の都心にはほとんどなくなってしまったのですから。
今の日本人の多くは、木々の枝先の越境をなぜ気にしすぎるのか。木々は微気候を改善して素晴らしい住環境を作ってくれる上、小鳥や虫たちなど、たくさんの生き物と共にある健康な森の環境を作るのは、自然でのびやかな大きな木々なのです。
自然で優しく、潤い豊かでおおらかな住まいの環境をこれから取り戻してゆくためには、木々が大きくなったら意味なく剪定しないといけないという固定観念に縛られない、そんな意識を育ててゆくことが大切です。
私の尊敬する、秋田の同業者がこう言います。「落ち葉掃除はお互い様 木陰で休めればお陰様」
お互い様、お陰様、なんという素晴らしい日本語なのでしょう。こんな日本の素晴らしい心が育んできた平和で豊かな日本は、戦後、そして今、急速に失われています。
今、本当の意味で素晴らしい日本を取り戻さねばならない、時間と意識の高い人たちによって育まれて今に生きるこんな素晴らしい住環境を目の当たりにして、そんな思いと決意が強まります。
環境は時間をかけて作られるもの、おおらかに木々を大切に育てる心が最も大切だと感じます。
さて、現在施工中、千葉市中央区Oさんの造園工事です。夏の暑さの中での工事ですが、先に植栽した高木の木陰での作業のため、この暑さでも集中力を保って仕事することができるのです。
私たちの仕事はお客様の住まいの環境を過ごしやすくすること、同時に、木々があることの素晴らしさに気づいてもらいたいという願いを込めています。
梅雨の間に木々を植えて木陰を作り、そしてその下で猛暑の工事を乗り切る。木々は植えられた直後から、その場の環境を改善してくれます。
木陰での園路工事。セメントは使いません。土と酸化マグネシウムで叩いて固めていきます。とても手間のかかるやり方ですが、なるべく土に還る素材で施工したいとの私たちの思いは日ごと年ごと強まります。
セメントを用いればそれは環境を汚染し、ゴミになる。しかも蓄熱体となって住まいの微気候を悪化させる上、20~30年程度の耐久性しかない。
スクラップ&ビルドの果てに、日本はごみの山になっていきます。
数十年前までの千年万年もの間、日本人の歴史の中で暮らしの全ては自然界との物質循環の中で持続的に成り立っていたのです。
ゴミが積み重なられて環境が汚される社会の在り方は、実に戦後わずか数十年のことなのです。
美しい日本を未来に再生するため、庭の造作ではなるべく土に還る工法で、その素晴らしさと安らぎを知ってもらうことも、今の時代において、私たちななすべき大切な役割だと思っています。
やるとなったら徹底しないといけません。裏側の風化したブロック塀を壊すことなく、補強するため、型枠を組んで、石灰とにがりを混ぜて土を突き固めます。
数千年の昔から、世界中の建築土木工事で用いられてきた工法で、版築と言います。
少しずつ土を突き固めて、そしてまた重ねてゆくため、地層のような層状の模様となるのが版築の特徴です。
この模様は意図して作ったものではなく同じ模様は二つとないことが、おもしろさとおおらかさです。
酸性雨に耐えるため、上部の層には若干のセメントを混入していますが、その量は土に還しても問題が起こらない程度の必要最小限度にとどめます。
さて、この庭も来週完成です。木々のおかげで快適に作業できたことに感謝し、そしてこの木々はOさんの家を今後長きにわたって快適にすることでしょう。
今後の日本が木々と共存して持続的な幸せをつかめますよう、祈りを込めて一件一件庭を作ってまいります。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
千葉県印西市の造園工事と夏の雑木の庭 平成26年7月13日
めまぐるしい日々の中、月日は怒涛のごとく過ぎ去っていき、また今年も猛暑の時期を迎えようとしております。
日々、西に東に庭つくりに手入れと、奔走しているのも、暑い夏をできる限り木々の力を活かして快適にしたいという、健康的な住まいの環境を求める方々に提供したい、そんな想いで身を粉にして奮闘しつつも依頼に追いつかず、、お待たせしていますお客様、春の手入れに廻りきれなかったお客様、いつも気にかけております。ご容赦くださいませ・・。
ここは千葉県印西市、Sさんの庭の造園工事です。ただ今高田造園設計事務所では3件の造園工事を同時進行中です。かなり無理を重ねての作業ですが、それというのも、暑い夏の前に、落葉高木だけでも先に植え終えるべく、忙しく廻っているのです。この時期、傷みやすい落葉高木だけでも先に植え終えてしまえば、それ以外の庭の工事は猛暑でもできます。また、真夏の屋外で作業する私たちにとっても、落葉高木の木陰は大変ありがたいものなのです。
なお、当社の落葉高木はほとんどがその年の冬に根回ししておりますので、大方1年中植栽が可能です。
S氏邸、依頼いただいてからやはり2年ほど待っていただいての着工となりました。住環境という視点で庭つくりを考える作庭者は確実に増えてきましたが、造園関係者全体の中ではまだまだ少数です。
今後、「自然で健康的で快適な住まいの環境つくりを」という、増え続ける要望にしっかりと対応できる造園者がもっともっと増えてくれば、素晴らしい住環境が町を変えてゆくことでしょう。
今はできる限り、依頼に応えて、健康で生き生きとした快適環境を作るべく、踏ん張っております。
今日の植栽樹木は20数本。3時までに植え終えて、何度も何度もたっぷりと水を与えます。夏の植栽は無理をしない、それが私の方針です。
暑い中、根を伐られて耐えている木々をなるべく無理なく、早く植え終えてあげねばならないからです。
工事の合間に、手入れに廻らねばならないのもこの時期です。
ここは千葉県千葉市、5年前に施工したHさんの庭。夏の庭に、健康で生き生きとした木々が涼しい木陰を作ります。
この時期の手入れは、木々が暑さと乾燥で痛むことのないよう、伐りすぎることなく、差し込む光や風をコントロールし、軽やかで涼しげな庭に誘導します。
その点、冬の手入れとは目的も伐り方もおのずと変えていきます。それが自然環境の手入れというもの、単なる剪定とは全く考え方が異なります。
高台となる家屋北側も木々に包み込んで木陰とすることで、住まいの中だけでなく周辺環境までも涼しい風を送ります。
環境形成効果の高い、森の高木樹種を用いることで、その土地に森の中のような快適な環境が形成されます。その効果を最大限に引き出し、木々の力で健康で快適な暮らしの環境をつくってゆくこと、それが私たちの目指す庭つくりです。
ここは東京都練馬区K氏邸東側、玄関前の木々です。植栽して4年です。
リビングの2階窓の前に枝葉が茂り、今はカーテンを1日全開で過ごしていると言います。
2階窓を潤す木々は、玄関ポーチ脇の幅わずか40センチ程度の植栽スペースです。高木樹種の苗を混植密植することで、このわずかな幅でも数年後にはこうして2階窓の環境を潤すほどの豊かな緑の環境となるのです。
わずか40センチの幅の緑地帯の緑が、こうして住環境を木陰にし、カーテンいらずの暮らしの環境をつくり、そして街にも潤いを提供するのです。
狭いからと言って、低木ばかり植えても住環境は豊かに潤うことはありません。環境をよくする植栽には、それなりの方法があるのです。
夏の事務所は深い森の中に包まれたように、ひんやりとした空気が流れます。この庭の奥行きはわずか4m弱ですが、それでもこれほどまでに木々の生命力を引き出すことができます。
木々の可能性、木々と共にある暮らしがもたらしてくれるものは計り知れません。
日々、西に東に庭つくりに手入れと、奔走しているのも、暑い夏をできる限り木々の力を活かして快適にしたいという、健康的な住まいの環境を求める方々に提供したい、そんな想いで身を粉にして奮闘しつつも依頼に追いつかず、、お待たせしていますお客様、春の手入れに廻りきれなかったお客様、いつも気にかけております。ご容赦くださいませ・・。
ここは千葉県印西市、Sさんの庭の造園工事です。ただ今高田造園設計事務所では3件の造園工事を同時進行中です。かなり無理を重ねての作業ですが、それというのも、暑い夏の前に、落葉高木だけでも先に植え終えるべく、忙しく廻っているのです。この時期、傷みやすい落葉高木だけでも先に植え終えてしまえば、それ以外の庭の工事は猛暑でもできます。また、真夏の屋外で作業する私たちにとっても、落葉高木の木陰は大変ありがたいものなのです。
なお、当社の落葉高木はほとんどがその年の冬に根回ししておりますので、大方1年中植栽が可能です。
S氏邸、依頼いただいてからやはり2年ほど待っていただいての着工となりました。住環境という視点で庭つくりを考える作庭者は確実に増えてきましたが、造園関係者全体の中ではまだまだ少数です。
今後、「自然で健康的で快適な住まいの環境つくりを」という、増え続ける要望にしっかりと対応できる造園者がもっともっと増えてくれば、素晴らしい住環境が町を変えてゆくことでしょう。
今はできる限り、依頼に応えて、健康で生き生きとした快適環境を作るべく、踏ん張っております。
今日の植栽樹木は20数本。3時までに植え終えて、何度も何度もたっぷりと水を与えます。夏の植栽は無理をしない、それが私の方針です。
暑い中、根を伐られて耐えている木々をなるべく無理なく、早く植え終えてあげねばならないからです。
工事の合間に、手入れに廻らねばならないのもこの時期です。
ここは千葉県千葉市、5年前に施工したHさんの庭。夏の庭に、健康で生き生きとした木々が涼しい木陰を作ります。
この時期の手入れは、木々が暑さと乾燥で痛むことのないよう、伐りすぎることなく、差し込む光や風をコントロールし、軽やかで涼しげな庭に誘導します。
その点、冬の手入れとは目的も伐り方もおのずと変えていきます。それが自然環境の手入れというもの、単なる剪定とは全く考え方が異なります。
高台となる家屋北側も木々に包み込んで木陰とすることで、住まいの中だけでなく周辺環境までも涼しい風を送ります。
環境形成効果の高い、森の高木樹種を用いることで、その土地に森の中のような快適な環境が形成されます。その効果を最大限に引き出し、木々の力で健康で快適な暮らしの環境をつくってゆくこと、それが私たちの目指す庭つくりです。
ここは東京都練馬区K氏邸東側、玄関前の木々です。植栽して4年です。
リビングの2階窓の前に枝葉が茂り、今はカーテンを1日全開で過ごしていると言います。
2階窓を潤す木々は、玄関ポーチ脇の幅わずか40センチ程度の植栽スペースです。高木樹種の苗を混植密植することで、このわずかな幅でも数年後にはこうして2階窓の環境を潤すほどの豊かな緑の環境となるのです。
わずか40センチの幅の緑地帯の緑が、こうして住環境を木陰にし、カーテンいらずの暮らしの環境をつくり、そして街にも潤いを提供するのです。
狭いからと言って、低木ばかり植えても住環境は豊かに潤うことはありません。環境をよくする植栽には、それなりの方法があるのです。
夏の事務所は深い森の中に包まれたように、ひんやりとした空気が流れます。この庭の奥行きはわずか4m弱ですが、それでもこれほどまでに木々の生命力を引き出すことができます。
木々の可能性、木々と共にある暮らしがもたらしてくれるものは計り知れません。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
梅雨の晴れ間に・・・・・ 平成26年6月11日
梅雨に入ったとたん、まるでスコールが断続的に続くような雨の日が、ほぼ毎日のように続いています。
鬱々とした季節に、今年はさまざま、とても悲しいニュースが続きます。
長崎原爆記念館での被災者に対する修学旅行生の暴言、わが子に食事も与えず遊び呆けて餓死させる親、白骨化するまで誰も気づかない・・・なんという時代でしょう。なんという世界でしょう。
どうしてこんな国になってしまったのか。そんなニュースは見たくもないが、目をそむけてはいけません。
人間として、あるいは生き物として、あり得ないことが繰り返され、そして今も無抵抗にいたぶられる命がこの世に数知れずあると思うと、居ても立っても居られない衝動に駆られます。
祈る以外に、自分に何ができるのか、こんな世の中で自分は普通に仕事していてよいのだろうか。
私は木や植物など、生き物と共に仕事しています。仕事柄、いのちの循環というものははっきりと理解できます。命はすべて一緒で、世界を汚して自分だけそこから逃れられるということはないのです。自分の子供は幸せに、というのは通常の親として当たり前の想いでしょうか、ひどい境遇や、想像を絶する悲惨な状況の子供が世界のどこかにいれば、それはいつかのわが身であり、わが子なのです。
汚染された環境下で大量死する鳥や魚、全てが我がことと思う、いのちの循環の思考を忘れてしまった先に、こんなおぞましいことが日常的に繰り返されるように感じます。
木々は人に本当の知恵というもの気づかせてくれます。そして、自然を感じる感覚は、人が人らしい心を育てるうえで不可欠なものだと確信します。こんな時代、こんな世の中、毎日木々に接して仕事する中で私たちが感じるものを、できるだけ多くの人に日常的に実感してほしい、気付いてほしい、そんな願いが日に日に高まります。
梅雨の晴れ間は貴重です。もうとっくに春の手入れの時期だというのに、ここ数日でやっと手入れに廻り始めたところです。天候が読めない最近、仕事の予定が読めずにお待たせしてばかりでございます。
お待ちくださっておりますお客様、雨を押して、休日も返上して進めておりますが、どうかおまちくださいますよう・・。なお、手入れについてはある程度緊急性を考慮して回る順番を考えますので、困ったこと、早く来てほしいという事情がございましたらその旨をお知らせくださいますようお願いいたします。
梅雨の合間を縫って手入れに廻り始めた癒しの庭をいくつか紹介いたします。
東京都小金井市のアパート兼大家のKさんの自宅です。施工後3年経過し、かつては武蔵野のこの地に広がっていた雑木林の風情豊かな住環境へと育ってきました。
アパートの南庭、幅わずか3m足らずの空間です。この写真から、これが都会のアパートに挟まれた、街中のわずかなスペースと思えるでしょうか。
kさんの玄関から南庭へ。
北側のアパートエントランスへの伝い。
アパート部屋に面した木々。わずかなスペースでも、自然環境は再生され、そして育っていきます。
狭いスペースで大きな木々の効果を発揮してもらうのですから、人と木々との共存のためには年に2回の手入れが必要になります。
こんな木々の営みがいつも外にある住環境、よい住環境は人の心をきっと優しく包み込んでくれることと確信しつつ、私は一つ覚えのようにこんな庭ばかり作り続けているのです。
そしてここは横浜市Iさんの住まい、造園施工後ちょうど1年です。庭をとても大切にされるIさんの手塩にかかり、木々は植栽後1年とは思えないほどの落ち着きを見せてくれていました。
玄関から奥庭。
デッキからの見返りの景。この庭も10坪に満たないごく小さなスペースです。小さくても命と共にある木々に包まれた住環境は作れます。
ここは神奈川県葉山町、Mさんの庭、施工後半年です。海風を受ける高台の環境で、木々は必死にこの地に適応しようとしています。お施主のまことの愛情を、木々は決して裏切ることはありません。
ここは茨城県鹿島市、この4月に竣工したばかりの庭です。
施工直後の庭はまだまだ緑は薄く、木々もなじんでいないのですが、この庭も3年もすればこの地の風景として、環境として、自律するまでに育ってくるということが、この仕事を続けてきた私たちにはわかります。
これは千葉県柏市、入母屋民家を改修し、庭をリニューアルしてここも3年目です。木々はあっという間に家屋を包み込み、涼やかな木漏れ日が心地よく、家屋の表情を刻一刻と変えていきます。
家屋と家際の木々。
夏の日中、この庭は常に家際に心地よい木陰を作ります。
庭と一体化するようなリビングからの景。
和室から。室内にそよ風が流れ込み、木々の葉音が印象的にそよ風に揺れます。
先週植栽したのは横須賀市Sさんの家、地元湘南で家と庭を一体のものとして住環境を提供しようと本気で取り組む建築工房、北村建築工房の仕事です。
建築だけでなく、植栽工事も社長はじめ社員たちが地下足袋を履き、土に這いつくばって一緒に庭を仕上げていきます。彼らの姿勢から、住む方にとって最善の住環境とは何か、本気で追及しようとする姿勢を熱く感じ、頭が下がります。
家があって庭があり、そして温かな家庭がそこで育まれます。
今の社会の様々な問題は、その根本たる家と庭の崩壊、家庭という、とても大切なものが壊れてしまった結果といった面も大きいように感じます。
よい家庭をここで育んでもらいたい、そう思いつつ庭を作り続ける私たちですが、同じ想いを抱いて、建築サイドから真剣にお客様家族にとってよい住環境を作ろうとする建築者たちがおられることに、心から勇気と希望をもらいます。
植栽作業終了後、北村建築工房&高田造園設計事務所の面々です。
自然な庭を求められる美しく心豊かなお客様や、真の心でよい住環境を考える仕事仲間の間で生かされてきた私には、今の世相はあまりに悲しすぎるように思えます。
よい家庭を、そしてそこで育つ子供達にも温かな心を育んでもらいたい、我々住まいの作り手が、一つ一つの家庭にそんな思いを込めていくのです。
よい家庭の営みが育まれますように・・。よい世の中が育ちますように・・。
鬱々とした季節に、今年はさまざま、とても悲しいニュースが続きます。
長崎原爆記念館での被災者に対する修学旅行生の暴言、わが子に食事も与えず遊び呆けて餓死させる親、白骨化するまで誰も気づかない・・・なんという時代でしょう。なんという世界でしょう。
どうしてこんな国になってしまったのか。そんなニュースは見たくもないが、目をそむけてはいけません。
人間として、あるいは生き物として、あり得ないことが繰り返され、そして今も無抵抗にいたぶられる命がこの世に数知れずあると思うと、居ても立っても居られない衝動に駆られます。
祈る以外に、自分に何ができるのか、こんな世の中で自分は普通に仕事していてよいのだろうか。
私は木や植物など、生き物と共に仕事しています。仕事柄、いのちの循環というものははっきりと理解できます。命はすべて一緒で、世界を汚して自分だけそこから逃れられるということはないのです。自分の子供は幸せに、というのは通常の親として当たり前の想いでしょうか、ひどい境遇や、想像を絶する悲惨な状況の子供が世界のどこかにいれば、それはいつかのわが身であり、わが子なのです。
汚染された環境下で大量死する鳥や魚、全てが我がことと思う、いのちの循環の思考を忘れてしまった先に、こんなおぞましいことが日常的に繰り返されるように感じます。
木々は人に本当の知恵というもの気づかせてくれます。そして、自然を感じる感覚は、人が人らしい心を育てるうえで不可欠なものだと確信します。こんな時代、こんな世の中、毎日木々に接して仕事する中で私たちが感じるものを、できるだけ多くの人に日常的に実感してほしい、気付いてほしい、そんな願いが日に日に高まります。
梅雨の晴れ間は貴重です。もうとっくに春の手入れの時期だというのに、ここ数日でやっと手入れに廻り始めたところです。天候が読めない最近、仕事の予定が読めずにお待たせしてばかりでございます。
お待ちくださっておりますお客様、雨を押して、休日も返上して進めておりますが、どうかおまちくださいますよう・・。なお、手入れについてはある程度緊急性を考慮して回る順番を考えますので、困ったこと、早く来てほしいという事情がございましたらその旨をお知らせくださいますようお願いいたします。
梅雨の合間を縫って手入れに廻り始めた癒しの庭をいくつか紹介いたします。
東京都小金井市のアパート兼大家のKさんの自宅です。施工後3年経過し、かつては武蔵野のこの地に広がっていた雑木林の風情豊かな住環境へと育ってきました。
アパートの南庭、幅わずか3m足らずの空間です。この写真から、これが都会のアパートに挟まれた、街中のわずかなスペースと思えるでしょうか。
kさんの玄関から南庭へ。
北側のアパートエントランスへの伝い。
アパート部屋に面した木々。わずかなスペースでも、自然環境は再生され、そして育っていきます。
狭いスペースで大きな木々の効果を発揮してもらうのですから、人と木々との共存のためには年に2回の手入れが必要になります。
こんな木々の営みがいつも外にある住環境、よい住環境は人の心をきっと優しく包み込んでくれることと確信しつつ、私は一つ覚えのようにこんな庭ばかり作り続けているのです。
そしてここは横浜市Iさんの住まい、造園施工後ちょうど1年です。庭をとても大切にされるIさんの手塩にかかり、木々は植栽後1年とは思えないほどの落ち着きを見せてくれていました。
玄関から奥庭。
デッキからの見返りの景。この庭も10坪に満たないごく小さなスペースです。小さくても命と共にある木々に包まれた住環境は作れます。
ここは神奈川県葉山町、Mさんの庭、施工後半年です。海風を受ける高台の環境で、木々は必死にこの地に適応しようとしています。お施主のまことの愛情を、木々は決して裏切ることはありません。
ここは茨城県鹿島市、この4月に竣工したばかりの庭です。
施工直後の庭はまだまだ緑は薄く、木々もなじんでいないのですが、この庭も3年もすればこの地の風景として、環境として、自律するまでに育ってくるということが、この仕事を続けてきた私たちにはわかります。
これは千葉県柏市、入母屋民家を改修し、庭をリニューアルしてここも3年目です。木々はあっという間に家屋を包み込み、涼やかな木漏れ日が心地よく、家屋の表情を刻一刻と変えていきます。
家屋と家際の木々。
夏の日中、この庭は常に家際に心地よい木陰を作ります。
庭と一体化するようなリビングからの景。
和室から。室内にそよ風が流れ込み、木々の葉音が印象的にそよ風に揺れます。
先週植栽したのは横須賀市Sさんの家、地元湘南で家と庭を一体のものとして住環境を提供しようと本気で取り組む建築工房、北村建築工房の仕事です。
建築だけでなく、植栽工事も社長はじめ社員たちが地下足袋を履き、土に這いつくばって一緒に庭を仕上げていきます。彼らの姿勢から、住む方にとって最善の住環境とは何か、本気で追及しようとする姿勢を熱く感じ、頭が下がります。
家があって庭があり、そして温かな家庭がそこで育まれます。
今の社会の様々な問題は、その根本たる家と庭の崩壊、家庭という、とても大切なものが壊れてしまった結果といった面も大きいように感じます。
よい家庭をここで育んでもらいたい、そう思いつつ庭を作り続ける私たちですが、同じ想いを抱いて、建築サイドから真剣にお客様家族にとってよい住環境を作ろうとする建築者たちがおられることに、心から勇気と希望をもらいます。
植栽作業終了後、北村建築工房&高田造園設計事務所の面々です。
自然な庭を求められる美しく心豊かなお客様や、真の心でよい住環境を考える仕事仲間の間で生かされてきた私には、今の世相はあまりに悲しすぎるように思えます。
よい家庭を、そしてそこで育つ子供達にも温かな心を育んでもらいたい、我々住まいの作り手が、一つ一つの家庭にそんな思いを込めていくのです。
よい家庭の営みが育まれますように・・。よい世の中が育ちますように・・。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
高田造園農場始動と茨城県鹿島市の庭完成間近 平成26年4月6日
今年度からの目玉的な取り組みとして、自給栽培農場の取り組みが先週ようやく始動しました。
自社所有地の開墾作業に始まり、いずれは植木生産用の借用農地の一部を食糧生産畑へと広げていきます。
これからの時代、今後の地球環境、地域環境に対する危機意識は人によって様々ですが、いざという時の避難地、自給自活の拠点を持つことを考える人が、震災以降増えてきたように感じます。
私たち、高田造園も、今後は半農半造園?を志し、食糧、エネルギーの可能な限りの自給自活を目指します。
当面の目標は、社員世帯全員のコメ以外の穀物と野菜の3年以内の自給体制、さらには自家採取での栽培を目指し、余剰生産品はお客さまや仲間に分けていこうと考えております。
ここではニワトリの飼育、炭焼き窯、炊事用のかまど、周囲の自社林内に横穴式の食糧貯蔵庫、避難地として利用できるバンガローなどを計画しています。
ここは樹木ポット苗置き場跡地を開墾しています。社員で一列になり、固くなった土をスコップで掘り返します。
そして、開墾地に漉き込むのは、剪定枝葉を原料に作った大量の完熟たい肥です。
剪定枝や落ち葉を細かく裁断し、米ぬかを混ぜて堆積して1年、腐植に富んだ素晴らしい完熟土壌に生まれ変わります。
これを菜園の堆肥として大量に漉き込み、固くなった大地を再生していきます。
そして小型の耕耘機で攪拌、耕耘します。
今回は種イモを植え付けていきます。
ここまでする必要はないのですが、、稲わらの在庫がたくさんあったので、丁寧にマルチします。農園最初の植え付けですので、みんなの夢と期待がこもります。
この日は約20坪ほど開墾し、堆肥を混ぜて野菜植え付けの準備を終えました。菜園はこれから合間を見て、どんどん広げていきます。
さらにこの日は、農園外周に農地環境保全林を育成すべく、外周にポット苗を混植して植え付けました。コナラ、クヌギ、サクラ、モミジ、スダジイ、マテバシイ、タブノキ、アラカシ、イチイガシ、などなど、5年もすれば防風林として機能する緑の壁となることでしょう。
ちなみにこれは、1年半前に植えつけた樹木ポット苗混植実験地です。
植えつけた当時は50センチにも満たなかった苗木たちは、1年半を経過して高さ2mの小樹林の様相を見せています。今年の暮れには高さ3mを超えることでしょう。
木を植える、育てることは本当に楽しいものです。未来への夢と希望が広がります。
1年半前に建てたまま、残材置き場と化していた小屋も片づけて、ここに農具を収めます。
この小屋はすべて、解体した古材を用いて作りました。
「みんながお金をたくさん使うこと」によって「経済をよくなり、みんなが豊かになる」という幻覚から、そろそろ目覚めねばならないように思います。
なるべくお金をかけず、身近な自然を活かして持続的に美しく生きていきたい、そんな価値観がこれからますます広まってゆくことでしょう。私たちもそうありたいと思います。
1日の作業を終えるころ、雑然としていた固い土地に菜園が出現し、そしてなんとなく、美しくのどかな風景が生まれつつある予感が感じられます。
木々の緑と農のある風景、それこそ私たちが心底望む心安らぐ平和の光景です。
かけがえのない大地、そして大地を再生させること、生き物の絆を再生する、これから高田造園農場はわが社みんなの心に明るい希望を育み続けます。
さて、2月からかかっていました茨城県鹿島市Yさんの造園外構工事、いよいよ完成間近となりました。長らくてがけた造園工事の最期は、いつも少しばかりの名残惜しさを感じます。
Yさんも造園依頼いただいてから2年以上お待たせしての竣工となりました。お待ちいただいた分、私たちの庭つくりにも力がこもります。
週末家庭菜園を楽しむYさんの庭には、これもまた古民家を解体した古材をほぼ100パーセント用いて農具小屋を建てました。こうした小屋は庭の楽しみを幾倍にも高めてくれます。
小屋の土間は、土と石灰とにがりを混ぜて叩き締めた、古来からの本叩き仕上げです。
セメントを用いないからこそ生み出される土の質感と温かさ、素朴で懐かしい風合い。そしてこの叩きは壊せばそのまま土に還ります。
青空に映える芽吹き前の雑木の枝がそよ風に揺れます。
接道部分。隣接道路にも緑を張り出し、街に潤いを提供します。
芽吹き前の落葉樹は温かな陽光を浴びて日に日に芽を膨らませていきます。あと2週間もすれば、Yさんの家は新緑の雑木林の奥に見え隠れすることになるでしょう。
完成まであと1日です。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
本州最西端 山口県を訪ねて 平成26年3月13日
日々、ご紹介したい話題が次々に湧き上がりつつも、あわただしい日々に追われてブログ更新がなかなか進まず、またまた先の更新から2週間が経過してしまいました。
2週間前の週末、造園設計打ち合わせのため山口県を訪れました。
これまであまりなじみのなかった土地での造園依頼は、新たな土地との出会いの機会であり、人の営み、歴史、自然環境に触れることで様々な新しい発見があります。
新たな土地で庭を作る際、その土地の歴史風土を感じ取る作業が必ず必要になります。暮らしの環境としての庭は風土と切り離しては考えることができないからです。
今回も打ち合わせの後、わずか1日のタイトなスケジュールで、県内を駆け巡ります。
東洋屈指の大鍾乳洞、秋芳洞を水源とする川のほとりに自生するナンテン。石灰を含んだ乳白色の流れに点々と赤い実を映しています。
丈夫なナンテンの木は庭で扱いやすく、美しく、私ももちろんよく用いますが、こうして自生している状態を見るのは初めてかもしれません。石灰岩基岩を好む性質から、カルスト台地の地下から流れる流れのほとりが居心地がよいのでしょう。
本来は中国東南アジア原産と推測されるナンテンが、この県内には他の優先種に負けることなく自生するに適する風土条件があるせいか、日本のナンテン自生地としては山口県萩市川上のユズ及びナンテン自生地が有名で、国の天然記念物に指定されています。
木々というものは、風土が持つ潜在的な条件のもとで、まったく違った成長や姿を見せます。
金閣寺夕桂亭には有名なナンテンの床柱がありますが、床柱になるほどの太さのナンテンはどこで育ったのか、川のほとりに自生して風景に溶け込むナンテンを見て、様々想いが馳せていきます。
東洋最大の石灰岩カルスト台地秋吉台の下、数億年の年月をかけて形成された秋芳洞。
大地にしみ込んだ雨水に含まれる酸によって少しずつ石灰岩を溶けてゆき、様々に神秘的な光景を洞内に作り出しています。
カルスト台地では雨水は地中深く浸透して地表流にならず、浸み込んだ水がこうしてその地中に空洞を作ります。
洞内から流れる川岸、亜熱帯林を彷彿とさせる苔むして鬱蒼とした多様な森の様子に温暖で雨量の多く湿気のこもりやすい土地の特性を感じ、これほどの鍾乳洞が形成された理由も素直にうなずける気がします。
海底に堆積した生物の遺体が隆起して生じたカルスト台地は石灰が作る空洞せいか、保水性が悪く台地上では森が育ちにくく草原化しやすいのに対し、カルストの下の鍾乳洞から豊富な水が湧き出し、その周囲に豊かで樹種に富む生気あふれる森が広がる様子に、「風の谷のナウシカ」に登場する、腐海の底の浄化された空間が目に浮かび、大地の声が聞こえてくるようです。
日本海岸のマツ林。中国山地には松林の名残が今も多く、その最西端の山口県では海岸から内陸部まで広くマツ林が分布しています。
森を伐採して放置すると、関東ではコナラクヌギの雑木林となり、関西以西では松林になると言いますが、遠い昔から用材としての木材利用に加え、たたら製鉄のために過酷に森を利用し続けてきた歴史が土地を痩せさせていき、松林が優先しやすい潜在的な条件を作ってきたのでしょう。
萩城下町、武家屋敷の庭の巨大なアカマツ。アカマツは山口県の県木に指定されています。
武家屋敷の梁組。梁だけでなく屋根を支える小屋束柱にもマツ材のなぐり丸太が用いられている光景は関東の小屋組みを見慣れている目に新鮮に映ります。
数十年前まで、日本の主要な建築構造材だったこうしたマツの大径材も、今では古民家でしか見ることができなくなりました。
日本の山が生活資源として利用されることなく放置されるにしたがって、まっさきに減少してゆく運命にあるのがマツなのでしょう。
県内陸部の放置林。枯れた立木はマツです。松枯れは自然遷移過程で、人が森を使わなくなって放置されれば多くの場所で松の優先性は失われてゆきます。
人の暮らしと共に森があった時代、その暮らし方が作った松林の光景は当然姿を変えていき、今後は海岸や痩せた岩場など、本来マツが優先しやすい一部の場所にのみ残ってゆくことでしょう。
ちなみにこれは、今施工中の庭に建築中の農具小屋の小屋組みです。材料はすべて50年前に立てられ、最近解体された納屋の古材を用いています。
桁、棟の丸太はもちろんマツ材。粘りが強く数百年以上も変わることのない耐久性を誇るこうした材も、昔は日本中どこでも周囲の山から簡単に伐りだして建築用材として用いられてきましたが、そんな日本建築の長い歴史もここ数十年で、消えゆくマツ林と共にあっという間に終焉を迎えました。
今、次々と解体される古民家の材は宝の山です。古材を活かしてかつての建築文化を今に伝えるのも造園の中に託された使命の一つかもしれません。
日本海に張り出した半島の先、北長門海岸を訪れます。対馬海流の影響を受けて温暖ながらも、常時湿気を含んだ潮風にさらされる海岸線の岩壁はトベラやシャリンバイがじゅうたんのように斜面を覆います。
海岸線から一歩内陸に入ると、一面に広がる笠山のヤブツバキ林の光景。
温暖多湿な気候と溶岩の基岩がこの地にヤブツバキを優先させてきたようです。
それでも今のような純林に近いヤブツバキ林の風景のなったのはごく最近のことで、40年前は藪山だったと言います。
ここを訪れた植物学者がこの地に優先的に自生するヤブツバキに着目して、ツバキによる観光地化を提言したのが今の風景の始まりだったのです。
対馬暖流の影響を受けて、椿林の中にはコウライタチバナやタチバナ、クスドイゲ、チシャノキ、ハマセンダン、カゴノキなど、希少種を含む亜熱帯性の樹種が自生しているのもこの地の特殊な条件を想わせます。
暖地の海岸で普通に見られるこのハマビワも、私の地元千葉では全く見られません。
椿林に点在する太い幹はシロダモの巨木。シロダモは関東で普通に見られますが、これほどの巨木の景色は見慣れず、これがシロダモだと気付くまでに時間を要しました。
同じ樹種でも風土によって見せる表情や雰囲気は全く違う。木々を扱う私たちの仕事では、「適地に適木」というのはもちろん基本なのですが、同じ木でありながら環境風土によって顕れる性質の違いに触れると、驚きと同時にわが身の浅学を悟ります。
カラスザンショウの大木。私の地元千葉の若い山にも多いのですが、ここまで太くなるまでには樹種が入れ替わります。カラスザンショウとはそういうものだという思い込みも、自生して立派な大木として森の主木構成樹種となっている様子に溶け落ちていきます。
板根がそのまま這い上がって束となって幹が形成されたようなムクノキの表情。
森の主のようなホルトノキの巨木からは、沖縄の深い森の中のガジュマルの大木のような精気を感じます。
丈夫な下草として庭によく用いるノシラン。これも関東の山では見かけず、自生している姿を見たのは初めてかもしれません。
いのちにはふるさとがあり、植物を知るにはふるさとで見せる表情からその木の命を感じることが大切だと改めて気づかされます。
萩城下町の崩れかけた土塀。どれほどの年月が経過したことでしょう。壁が役目を終えてその土地に土にかえっていきます。
私もそんな造園、そんな生き方をしていきたいと、改めて思います。
たった1日の旅、旅は人生を豊かにしてくれます。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink