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神奈川県鎌倉市S氏邸
古都鎌倉の町並みを一望できる丘の上にS氏邸はあります。お施主夫妻は還暦を前にして都内を離れ、自然と文化の香り高い鎌倉の地に家を建てて移り住まれました。
300坪の敷地は山を背にした傾斜地にあり、この高低差を利用して庭を構成してみました。
元々この敷地にあったケヤキとエノキの2本の大木はそのまま残して活かすことで、この庭に歴史の風格をもたらしてくれています。
玄関アプローチの石段は、かつての鎌倉にどこにでもみられた雑木林に埋もれた石畳の道を再現しています。この斜面は宅地造成の際、更地になりましたが、そこに鎌倉本来の自然林を再生しました。
植栽して10年近く経過した今、すでに鎌倉の自然の一部と化して、庭におかれた石仏がよくなじんでいます。
風土と住む人の生活の中で、庭の雰囲気は違和感なく成長していきます。