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千葉県佐倉市、先月の庭の改修工事前後 平成29年4月8日
ブログを見てくださる皆さま、大変ご無沙汰しております。
ここのところ公私に多忙を極め、ブログの更新も、現場の写真もままならなず、気づくともう何か月も、造園工事の経過報告をいたしておりませんでした。
今年もすでに四半期を終え、数件の庭作りや環境再生工事を終えておりますが、取り急ぎ、3月に終了した改修工事現場のビフォーアフターを簡単にさせていただきたいと思います。
千葉県佐倉市、傾斜地擁壁上の人工地盤の庭、工事終了後です。
庭の全面改修ですので、今回は様々説明を省略させていただき、改修前後写真にて紹介させていただきます。
改修前。半地下駐車場の屋上部分はコンクリート屋根の上の潤いのない砂利敷きのスペースでしたが、こんな環境でも、灌水のいらない緑豊かなスペースに改修可能なのです。
改修後。
コンクリート屋根の上でも、特別な人工資材を使うことなく、十分に植物が生育できる環境に変えてゆくことは実は十分にできることなのです。
隣家境界の木柵。
改修前の南庭部分。
改修後。スペースをつぶすことなく、樹木の合間の心地よい空間をつなげてゆきます。
周辺の家屋は遮蔽することなく、木柵と樹木越しに違和感なくなじませていきます。
車庫屋上部分と高低差のある2段の庭を違和感なく接続することで、整った奥行きと立体感が生じます。
間もなく新緑の芽吹きの時期を迎えます。庭は一気に緑越しの木漏れ日が揺らぎ、息づいてくることでしょう。
ここのところ公私に多忙を極め、ブログの更新も、現場の写真もままならなず、気づくともう何か月も、造園工事の経過報告をいたしておりませんでした。
今年もすでに四半期を終え、数件の庭作りや環境再生工事を終えておりますが、取り急ぎ、3月に終了した改修工事現場のビフォーアフターを簡単にさせていただきたいと思います。
千葉県佐倉市、傾斜地擁壁上の人工地盤の庭、工事終了後です。
庭の全面改修ですので、今回は様々説明を省略させていただき、改修前後写真にて紹介させていただきます。
改修前。半地下駐車場の屋上部分はコンクリート屋根の上の潤いのない砂利敷きのスペースでしたが、こんな環境でも、灌水のいらない緑豊かなスペースに改修可能なのです。
改修後。
コンクリート屋根の上でも、特別な人工資材を使うことなく、十分に植物が生育できる環境に変えてゆくことは実は十分にできることなのです。
隣家境界の木柵。
改修前の南庭部分。
改修後。スペースをつぶすことなく、樹木の合間の心地よい空間をつなげてゆきます。
周辺の家屋は遮蔽することなく、木柵と樹木越しに違和感なくなじませていきます。
車庫屋上部分と高低差のある2段の庭を違和感なく接続することで、整った奥行きと立体感が生じます。
間もなく新緑の芽吹きの時期を迎えます。庭は一気に緑越しの木漏れ日が揺らぎ、息づいてくることでしょう。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
病が教えてくれること 平成29年3月12日
子供の寝顔ほど、親を無上の幸せに導き癒してくれるものもないものでしょう。
ここ2か月近く、原因不明の体中の痛みに耐える僕の次男と向き合いう暮らしが続いております。
お待たせしているお客様、個人的な事情で大変恐縮ながら、家族の病と仕事との両輪の暮らしが続き、仕事の予定がずれこんでしまっております。
どうかご了承のほどお願い申し上げます。施工が始まれば、私は常にその時の自分の最善を庭環境作りに尽くします。
人任せにすることなく、私自身が施工の最前線で常に自分の心を投入してきましたし、これからもそうありたいと思います。
いつもお客様にはお待ちいただくほかないものですが、待ってくださるお客様の存在はとても大きな励みになります。心からの感謝を込めて、これからも何卒よろしくお願い申し上げます。
息子の不調のことで、大変多くの方に心配をおかけし、そして様々、応援してくださいました。おかげさまで息子は、断続的に強い痛みに襲われながらも、行きつ戻りつ、体の力は回復してきているように感じます。
この間、自然と一体であるべき体の力を再生する視点での様々な治療、驚くべき効果の療法を知りました。
環境が壊滅的なまでに急速に衰える今、環境の一部である人も健康でいられるはずがありません。しかも、そのツケは常に小さな命、子供たちが大きく背負うことになります。
そうした、いのちの連鎖に起因する体の不調に対して、現代医学の視点ではとてもとても問題解決に向かいません。現代土木建築もそうであるように、自然の流れと対峙するあり方の先には、極端な言い回しに聞こえるかもしれませんが、行きつくところ、壊死と行き詰まりしかないのが事実だと思います。
私の息子は本当にありがたいことに、心あたたかな様々な方々が助けてくださり、優れた「民間療法」と言われるものをいろいろ紹介くださり、おかげさまで体の力も徐々に回復しつつあります。
病という神秘、今回のことでは本当にこの上ない幸せを、息子も僕も実感させられました。たくさんの人の愛を感じ、そしてまた、世界のすべての命との確かなつながりを実感させられました。
次男の不調は長い時間をかけて知らず知らずの間に体を傷めてきたもので、一朝一夕に「治る」というものではありません。
でも、今ほど、息子とのつながり、いのちのきずなを実感できるときはこれまでになく、私たちは間違いなく、本当の幸せの中に包まれる、不思議な実感を共有しています。
幸せとは何か、それは、自然の真理、意志に触れる機会を受け入れるものには確信をもって与えられるもの、そんなことを感じさせられます。
今日は千葉が誇る自然酒蔵元、寺田本家の蔵祭り、痛みの中にいながら、「どうしても行きたい」という次男を連れて歩く、駐車場からの道中、足の痛みで何度も休憩しながら、酒蔵に向かいます。
写真は長男が撮ってくれました。僕と次男です。思えば、僕は自分のやるべき使命に追われ、家族のことはほったらかしだったかもしれません。次男の病はそんな私に家族と向き合う時間を与えてくれたのです。どれほど大切な存在か、分かっていたようで実は、おろそかにしていたように思います。
子供に学び、そして共に育つ、そこにあるのは天地につながる無限の愛以外、なにもありません。
そんな気付きの機会を与えられたこと、天に地に人に、無限の感謝が沸き起こります。
そして、小6の長男のこと、卒業前に自分の夢をマップにする、小学校での課題作品。
息子の将来の夢、「人を笑顔にできるような医者」、、そして息子の願いは、家族の健康、世界の平和、豊かな環境、そんな思いがこのマップから感じさせられます。
自分だけの幸せを求めるのではなく、あらゆるいのち、そして地球上のすべての人たちの平和と幸せを求めて生きられる人になってほしい、それが本当の人の幸せなのだから。そんな親の願いが確実に伝わっていたと思うと、とてもうれしくなります。
今日の投稿は親ばか特集になりました。
次男の体の再生の切り札となったのが、ある方に紹介されたバイタルリアクトセラピー&ドイツの波動療法バイオレゾナンス、その治療院の先生曰く「人はみんな、地球の中心の一点に向かって立っている。なのに争うなんて、いかに我々はちっぽけな視点で生きていることに気づかされますね」
地球の命、我々人間は地球の一微生物、一細胞にしかありません。地球を食い物にする文明の在り方が、難病を増やし、本当の幸せを奪い、いつしか人は自然の一員であることさえも忘れてしまいつつあります。
そんな時代において、いのちのきずなに気づきを得る人も爆発的に増えていることも確かに感じます。
下記に、私が大きな敬意をもって共鳴する医師の著述を紹介したいと思います。
「私たち人を含む地球上のすべての生き物は、地球の地形が変わったもの、つまり、地球の化身・分身・子供のようなもの、と言えます。
すなわち、地球を傷つける全ての行為は、まわりまわって、私たち自身を傷つける結果になるのです。
なぜなら、もとをたどると、私たちの体を作る材料は地球なのですから。
同時に、未来の子供たちの体の材料でもあります。これを忘れてはいけません。
「自然は未来の子孫から借りているもの」というネイティブアメリカン・ナホバ族のことわざがありますが、まさにその通り。
現在、私たちのしていることが未来の子供たちの健康をも左右することになるのです」
(本間真二郎著 病気にならない暮らし辞典より)
現在施工中の、Kさんの庭。朝の庭の写真とともに送られてきたメールを下記にご紹介させていただきます。
「おはようございます。最近きなこ(柴犬くん)の朝の日光浴の定位置です」
「それを見た愛莉(Kさんの娘)が、内から外へ。朝から楽しい時間が流れています。
おかげさまで庭との距離がぐっと近づきました。ありがとうございます」
心温まる、ありがたいメールでした。
僕は環境の再生、身近な環境劣化の問題の本質を伝えることに奔走しながらも、常に家庭に息づく庭環境を提供し続けています。
僕は、現代の技術や暮らし方のなかで、劣化した環境を再び、癒しの環境へと導くこと、それが今の僕の庭作りと思い、その想いは今、いささかも揺らぐことはありません。
そして、人も木々も微生物などの小さな命も心地よく、健康な木々草木に導かれ心身健康に育ってゆく、そんな環境を作り続けたい、気づきの場。
その中で、子供たちは調和を学び、自然の本質である無償の愛に気づき、そして平和といのちの共存を志向する、そんな人という生物本来の健康で幸せな在りように立ち返る、そんなお手伝いが少しでもできたら、そんな思いを込めて、全力で庭を作り続けてまいりました。
自然には意志があり、病もその一つで、人が浄化されるべき過程と思えば、しっかりと向き合うことで体も心もより良い方向へと導かれるものと感じます。
無限の愛、それこそが自然の本質であるということ、今は素直にそのことを受け入れられます。
心の底から感謝です。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
複合発酵酵素のご紹介 平成29年2月9日
ご無沙汰してます。ブログ間隔が大変空いてしましましたが、今回、樹木活力剤として驚くほどの効果を実感している複合発酵酵素について、少し紹介したいと思い、この文章を書こうと思った次第でございます。
これは以前のブログでもご紹介しましたが、当社で培養している複合発酵酵素生成のためのミニプラントです。
最短でひと月に、複合発酵酵素水1000㍑と、土壌複合発酵液1000㍑を同時に生成してます。
昨年の春からこの取り組みを開始しましたが、樹木や体、そして環境に対し、驚くほどの効果を実感しておりますので、ここで紹介したくなりました。
樹木を仮植して複合発酵酵素液を灌水、そして4か月後に掘りあげたところ、その根の出方、菌糸の張り方に、驚くべき動きが見られているのです。
すべてが成長点ではないかと思えるほど、透明度の高い細根が張り巡らされ、そしてたくさんの菌糸が膜状に増殖し、細根と共生して菌根を作り上げていたのです。
わずか4か月のことです。この4か月間、灌水も一切行っておりませんでした。
この根の動きは、自然界には見られながらも、移植等の造作においてこうした動きがこれほどのスピードで起こりうることは、休眠したいのちの力が目覚めたという形容がふさわしいように思います。
この細根の活性の高さ、菌根増殖のスピード、これを説明するに様々な角度からもっともらしい理由を列挙できますが、この自家培養の複合発酵酵素液を用いた際のこの効果はあまりにも特別に感じております。
もちろん、仮植の際、根茎が活発に動くための土壌環境への配慮は緻密に行っておりますので、実際には様々な好条件を重ね合わせているうえでのことでありますが、それにしても海辺の砂地の環境でありながら葉も傷まず、そしてこの活発な根の動きをみると、これは菌類微生物の好循環を再生する複合発酵酵素液による効果が大きいように感じます。
複合発酵の概念は、健康で豊かな自然界本来の営みにおける正常な動きと言えますが、環境すべてにおいて、この反応が起こるわけではなく、特に最近急速に劣化する環境の下では、微生物相互の健全な循環は起こりにくくなってきたかもしれません。
この概念を提唱したのは環境微生物博士、高嶋康豪氏です。
当社の培養は、高嶋開発総合研究所にて開発された酵素水を用いて、生成しております。
また、これを服用して、様々な改善例が舞い込み続けますが、これについては関連性の確証は私には示せないので、ここでの紹介は控えさせていただきます。
ただ、樹木、森林、その活力が大きく変わること、それは間違いないことと確信できるだけの実証が示せる段階になりましたので、積極的に用い、そして広めたいという思いになりました。
高嶋博士の科学は従来の微生物学、現代科学の範疇では決して説明できないものです。医学がこれほど進歩しながらも、原因不明の病気がますます増え続けていることと同様に、自然界全体への共感を持たない、狭い範囲での思考にとどまっていては決して理解に近づけないでしょう。
私自身、完全に理解しているとは決して言えませんが、現象ははっきりと示しています。
写真、左が複合発酵酵素水。飴色をしてます。これは、植物を発酵させた酵素液に、糖蜜を加えて曝気して合成培養したものですが、密閉環境で決して腐らず、透明度は時間とともに増します。
ちょうど、植物の種が条件によって何万年も腐ることなく、いのちを保ち続けるのと同様に、なにかのエネルギーを受容して、発酵状態を保っていると言えるのではないかと思います。
飴色は主に糖の炭素分子の結合によるものですが、これが複合発酵合成がさらにおこると、そのまま右のような透明な液に、変わります。ここには、炭素分子も合成縮合によってさらに微細になり、物質が検出されない無菌状態の真水のような状態となります。常温常圧下における物質保存原子保存の原則はここで破られます。
物質、原子はどこに行ってしまったか、それはすべて縮合分解合成の中で、原子原子核とも検出されないまでの素粒子レベルにまで、縮合され、融合、エネルギー化したとと考えます。
そしてそれがいのちの記憶を持つ、清冽な湧き水のようないのちの水になるのでしょう。
ここ数年の環境崩壊、それを目の当たりにして昨年はある面、地球の未来に対して希望を失いかけていましたが、自然界の法則、複合発酵に接し、そこで起こることを目の当たりにして、地球はまだ保たれるかもしれない、そんな希望をも感じさせられました。
透明な液を高嶋開発では複合発酵エナジー水、飴色の液を複合発酵酵素水としています。
実際、樹木植え付けや環境再生にここ8か月ほど用いてきましたが、明確な結果を目の当たりにしてます。
微生物の神秘、いのちの神秘、そんなことを感じ、またそのことから自分の自然界への目が開かれてくること、それを願います。
これは以前のブログでもご紹介しましたが、当社で培養している複合発酵酵素生成のためのミニプラントです。
最短でひと月に、複合発酵酵素水1000㍑と、土壌複合発酵液1000㍑を同時に生成してます。
昨年の春からこの取り組みを開始しましたが、樹木や体、そして環境に対し、驚くほどの効果を実感しておりますので、ここで紹介したくなりました。
樹木を仮植して複合発酵酵素液を灌水、そして4か月後に掘りあげたところ、その根の出方、菌糸の張り方に、驚くべき動きが見られているのです。
すべてが成長点ではないかと思えるほど、透明度の高い細根が張り巡らされ、そしてたくさんの菌糸が膜状に増殖し、細根と共生して菌根を作り上げていたのです。
わずか4か月のことです。この4か月間、灌水も一切行っておりませんでした。
この根の動きは、自然界には見られながらも、移植等の造作においてこうした動きがこれほどのスピードで起こりうることは、休眠したいのちの力が目覚めたという形容がふさわしいように思います。
この細根の活性の高さ、菌根増殖のスピード、これを説明するに様々な角度からもっともらしい理由を列挙できますが、この自家培養の複合発酵酵素液を用いた際のこの効果はあまりにも特別に感じております。
もちろん、仮植の際、根茎が活発に動くための土壌環境への配慮は緻密に行っておりますので、実際には様々な好条件を重ね合わせているうえでのことでありますが、それにしても海辺の砂地の環境でありながら葉も傷まず、そしてこの活発な根の動きをみると、これは菌類微生物の好循環を再生する複合発酵酵素液による効果が大きいように感じます。
複合発酵の概念は、健康で豊かな自然界本来の営みにおける正常な動きと言えますが、環境すべてにおいて、この反応が起こるわけではなく、特に最近急速に劣化する環境の下では、微生物相互の健全な循環は起こりにくくなってきたかもしれません。
この概念を提唱したのは環境微生物博士、高嶋康豪氏です。
当社の培養は、高嶋開発総合研究所にて開発された酵素水を用いて、生成しております。
また、これを服用して、様々な改善例が舞い込み続けますが、これについては関連性の確証は私には示せないので、ここでの紹介は控えさせていただきます。
ただ、樹木、森林、その活力が大きく変わること、それは間違いないことと確信できるだけの実証が示せる段階になりましたので、積極的に用い、そして広めたいという思いになりました。
高嶋博士の科学は従来の微生物学、現代科学の範疇では決して説明できないものです。医学がこれほど進歩しながらも、原因不明の病気がますます増え続けていることと同様に、自然界全体への共感を持たない、狭い範囲での思考にとどまっていては決して理解に近づけないでしょう。
私自身、完全に理解しているとは決して言えませんが、現象ははっきりと示しています。
写真、左が複合発酵酵素水。飴色をしてます。これは、植物を発酵させた酵素液に、糖蜜を加えて曝気して合成培養したものですが、密閉環境で決して腐らず、透明度は時間とともに増します。
ちょうど、植物の種が条件によって何万年も腐ることなく、いのちを保ち続けるのと同様に、なにかのエネルギーを受容して、発酵状態を保っていると言えるのではないかと思います。
飴色は主に糖の炭素分子の結合によるものですが、これが複合発酵合成がさらにおこると、そのまま右のような透明な液に、変わります。ここには、炭素分子も合成縮合によってさらに微細になり、物質が検出されない無菌状態の真水のような状態となります。常温常圧下における物質保存原子保存の原則はここで破られます。
物質、原子はどこに行ってしまったか、それはすべて縮合分解合成の中で、原子原子核とも検出されないまでの素粒子レベルにまで、縮合され、融合、エネルギー化したとと考えます。
そしてそれがいのちの記憶を持つ、清冽な湧き水のようないのちの水になるのでしょう。
ここ数年の環境崩壊、それを目の当たりにして昨年はある面、地球の未来に対して希望を失いかけていましたが、自然界の法則、複合発酵に接し、そこで起こることを目の当たりにして、地球はまだ保たれるかもしれない、そんな希望をも感じさせられました。
透明な液を高嶋開発では複合発酵エナジー水、飴色の液を複合発酵酵素水としています。
実際、樹木植え付けや環境再生にここ8か月ほど用いてきましたが、明確な結果を目の当たりにしてます。
微生物の神秘、いのちの神秘、そんなことを感じ、またそのことから自分の自然界への目が開かれてくること、それを願います。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
本年の終わりに これからの活動に向けて 平成28年12月27日
例年のとおり、年末は来る日も来る日もこれまで作らせていただいた庭の手入れに追われます。
造園の仕事を始めてまもなく四半世紀になりますが、師走はいつも、休みのない手入れ行脚を乗り越えて、新たな年を迎える、そんな生活をずっと繰り返してきたことになります。
今年も残すところあと数日、今年の仕事もいよいよ終わりが見えてきました。
写真は2年前に作った葉山Sさんの外空間、エントランスです。手入れと同時に、継続的な環境改善作業を施し、そして一日の作業を終えると、日は落ちて、夜景の中に浮かび上がります。
今秋はどこも、見事な紅葉を見せてくれました。ここは4年前に作らせていただいた、千葉市内Sさんの外空間。
お施主さんの愛情は確実に木々や庭の生き物たちに反映されます。
私たちが手入れにうかがい、毎年手を触れて木々に語らうだけでも木々は喜び、元気に反応してくれるもので、ましてそこに住む人の木々やいのちに対する愛情と想いが環境を豊かに育てていき、そしてにぎやかないのちの輪の中に調和させてゆくことをいつも実感させられます。
木々をいたわり、落ち葉にさえも感謝し、落ち葉掃除を心の掃除と考えて、優しい心持で住まいの環境と向かい合う、そんな方々は木々からも小鳥や様々な生き物たちからも歓迎されるのです。
今年の春、埼玉県草加市のお施主さんから、シジュウカラのひなが庭でかえったという喜びのメールとともに、かわいいひなの写真が送られてきました。
この写真は今年初めてウグイスが来てくれたという、歓喜のメッセージとともに送られてきた写真です。
街中のわずかな一点、オアシスのような小さな雑木林の庭空間に、今はたくさんの小鳥たちが訪れて、そしてそこでまた巣を作り、巣立っては帰ってくる、そんな営みがにぎやかに繰り返される場所が、街中の点の空間に誕生するのです。
「小鳥たちにとって気持ちが良いように手入れしてくれればいいですから。」
お施主のKさんはそう言います。そんな素晴らしいなお施主さん方々に私たちは育てられ、支えられているからこそ、、信念を曲げずに生きていけるのだなと、こうして手入れに回るたびに改めて感じさせられます。 そんなお客さんは何よりの心の宝です。
手入れに回る中、かつて自分が作った庭の成長を感じるとともに、実はそれは過去の自分が作った庭であるということも、はっきりと感じさせられます。
10年前の庭、5年前の庭、2年前の庭、、、どれも今の自分の作り方とはずいぶん違いますし、来年はさらに変わってゆくことでしょう。
もちろん、だれがどんな作り方をしたかなどは些細なことで、植えられた後、木々や庭環境、生き物環境に対する人の愛情の注ぎ方、環境との対話と対処の仕方こそが、その環境を人にとっても他の生き物たちにとっても心地よい、穏やかになって自然の呼び声を感じさせてくれる空間へと育てていきます。
大切なことは作庭後の環境との付き合い方なのでしょう。人が変わってゆくように、庭も変わっていきます。良い方向へと心地よく育ってゆくように庭を導くのは、お施主の愛情、そして同時に、人と木々の声とを繋いでゆく我々庭師の役目かもしれません。
師走と言えども手入ればかりでは済まされません・・。今月、手入れの合間にかかり始めた海辺の庭・環境再生工事の様子を少しご紹介します。
千葉県旭市、海岸平野の砂地の庭の改善工事に着手しました。
カチコチに締め固められて呼吸しない大地。ここをいのちの息づく豊かな自然環境へと再生してゆくのです。
海にほど近い砂地で、しかも土壌微生物環境も崩壊した土地に木を植えて、健康で息づく土地へと改善してゆく、その環境改善・植樹の模様をご紹介します。
ここで植樹の際の土壌環境改善資材として用いたのが、大量の廃瓦と、
剪定枝を山中に放置して菌糸の張り巡らされた腐植枝です。
樹木を植えるために掘った植穴の底に数か所ほど縦穴を開けて、そこに廃瓦と有機物、炭を挟み込みながら、縦方向の通気浸透ラインを作ります。
その上に、植穴底に竹炭、燻炭をまぶして攪拌し、
その上に腐植枝と廃瓦をまぶし、
さらに腐植枝葉をサンドイッチしながら炭をまぶし、また廃瓦を重ねていきます。
それに、掘り起こした現地の砂に腐葉土、炭燻炭を攪拌してふんわりとまぶしていきます。
腐植枝、廃瓦、改良砂、炭、これらをサンドイッチするように繰り返しながら、植穴を埋め戻していきます。
これで、砂地においてもしっかりと土壌環境が育ってゆく、そんな下地環境造作がひとまず完了です。
植樹の前にさらに、再び腐植枝を井桁状に敷き詰めていき、
そしてその井桁の上に、掘り取った大木を載せていきます。
見た通り、土に埋めるのではなく、砂の重さや根鉢の重さにも圧密されない空間豊富な下地の上に根鉢を載せるのです。
枝葉の井桁に乗っかることで下地土中の通気環境、隙間の空間を保つのです。
腐植枝葉からすぐに様々な菌糸が伸びてきてその粘性によって砂を捕捉し、生き物の活動によって豊かな土壌へと変えてゆくのです。
そして、埋め戻しの際にさらに割れた瓦片を根鉢の周りにすき込みます。
多孔質で保水性に富む瓦片に樹木根はすぐにびっしりと張り付いていき、そこで呼吸し、多様な菌類微生物の働きと相まって、この無機的な砂地の環境をいのちの源となる土壌環境へと短期間で変えてゆくのです。
砂地は粒度一定であることが、多彩で豊かな植物環境が育ってゆくうえでのネックとなりますが、それを踏まえた改良のコツがあります。
それは、例えば海岸砂丘に草木が生えて安定してゆく過程を見れば容易に掴めることなのです。
何も特殊な資材や、土の専門家がすぐに勧めたがる培養土や改良材など全く必要なく、その辺の廃材を用いてこそ、恒久的な命の息づく土壌環境へと変貌させることができるのです。
自然界の働きに沿ったこうした方法は間違いなく、環境を浄化していき、そして眠っていた命が再び目を覚まして、心地よい空気感へと変えていくのですが、人はどうして自然本来の働きの力を借りないのか、菌類微生物、そして植物の力を借りてこそ、我々は安全に快適に暮らせる環境が作れるというのに、それを、「有用微生物」と「有害菌」などと、自然界の命を人間都合で切り離して、都合のよいものばかりを集めようとし、そして都合の悪いものを排除しようとしてきた結果、今の取り返しのつかないバランスの崩壊、環境劣化、環境破壊を招いてきたと言えるでしょう。命はすべてつながっているのですから。
誰のせいでもなく、我々一人一人の、大地における向き合い方を改めて問い直すときにいる、日々の仕事の中で今年ほどそれを強く感じた年はありません。
根鉢の周囲を、改良した砂と廃瓦などで埋め戻せば、大木移植の完了です。
この方法で植えれば、支柱もいらなければ灌水も必要ありません。粘性のある菌糸が保ってくれるしっとりした土壌環境に根が完璧に守られるからです。
これが真実なのです。自然に逆らうことばかりしていると、移植後も土が乾燥し、土壌生物環境は育たず根は守られず、したがって支柱も必要になり灌水も必要になります。
これまでの狭い常識にとらわれず自然や目の前の事実から素直に学んで、そろそろ根本的に考え方をあらためるべき、人間は今こそそこまで進化しなければなりません。
そうでなければ、人の存在すべては自然界のがん細胞として、いずれは自らの生存基盤をも失ってしまうことでしょう。
自然の一員としての人の在り方、地球に対する責任、周辺環境に対する人の責任、そしてそんな配慮が心を豊かにしてくれる、そんなことを伝えたくて、今年は数えてみると、実に30回近い、環境改善講座やワークショップ、レクチャーをこなしてきましたことになります。
今年の活動をじっくりと総括し、そしてさらに学びながら、来年の取り組みにつなげたいと思います。
今月、おなじみの土気山ダーチャフィールドに新たに建てた山小屋です。
3坪の板倉小屋に屋根のあるデッキを伸ばして、五右衛門風呂と炊事場を一体化したモデルです。
カラマツの焼き丸太杭を土台とした掘っ立て構造によって土地を傷めずに森の中にそっと割り込ませてもらいます。
デッキの下のかまどは、五右衛門風呂の焚口です。
デッキが炊事洗濯お風呂など、生活の場となります。その排水は土中の菌類微生物によって分解消失されるよう、浸透孔をつくり、この土地の環境中へと還していきます。
命の循環はそこが実は最も大切なことで、還すところから新たな命が力を得てつながってゆく、その当たり前のことすら、今の文明は排除し続けているのです。
本当の人の在り方を学び思い出す場所、志を共にする仲間たちとそんな取り組みをすすめてゆくために、今月、NPO法人地球守を設立いたしました。
今年、私たちがやってきたことを継続し、さらに活動の幅を広げ、来年につないでいこうと思います。
共感してくださる方、ともに楽しく関わってくださる方、どうぞご参加をお待ちしております。
今年もたくさんの人にお世話になり、感謝の想いに満たされます。来年も力いっぱい生きていこうと思いますので、どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。
皆様、良いお年をお迎えください。地球のすべての平和と安心と温かさをお祈りし、そして皆様のご健康、ご多幸をお祈り申し上げます。
どうもありがとうございました。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink
今年最後の造園工事完了 千葉市花見川区 平成28年12月4日
全国を飛びまわってきました一年間の締めくくりとなる、今年最後の造園環境工事は地元の千葉市内、Kさんの庭が昨日竣工しました。
建築は里山建築研究所の安藤邦廣氏による板倉つくりです。安藤氏の板倉住宅は、有機的な建築外観とその呼吸する住まいとしての健康な機能性の高さとしてはおそらく、現代住宅としては最高峰と言えるでしょう。
外観から醸し出される、どっしりした安定感、質感、重量感、有機的な心地よさは本当に、見ていて飽きることなく、これからの月日とともに、街の景観と歴史を刻んで潤し続けるだけの力があります。
地域と暮らしと自然環境と密着してきたかつての民家が今、次々と解体され続け、安易で無表情な工業製品住宅ばかりがはびこる時代ではありますが、そんな風潮を全く意に介さずに、あふれるようなエネルギーを得て、生み出し続ける本物もあります。
安藤氏の板倉住宅は、本物の住まいのみが放つ気品とぬくもりを感じさせられます。
千葉県で初となる安藤邦廣氏の板倉住宅がここ、千葉市花見川区Kさんの住まいです。
こうした本物の家屋は、植栽して庭が完成しても全く違和感を感じさせず、季節やその地本来の環境、家屋の佇まいにしっくりと収まっていき、その空間だけがまるで別次元のような時間空間感覚を感じさせます。
また、こうしたはっきりした意図を持った素晴らしい家屋では、造園における素材の取り合わせに苦労することはありません。有機的で命ある素材の質感を自然と組み合わせていけばそのまま違和感なく調和してくるからです。
西南のコーナーの収納小屋は、築150年の古民家を解体した際に発生した古材を組み合わせて作り、庭の主要な景として溶け込ませていきます。
この角度では見えにくいですが、屋根は芝屋根です。屋根の上にもしっとりとした土の空間があることで小屋は一気に有機的な庭の世界に溶け込み、とても穏やかな表情を見せてくれます。
施工途中の小屋の佇まい。
基礎は焼き松杭を打ち込み、その上に土台を載せます。こうした工法では土地を傷めることがなく、土中の呼吸環境を健全に保ったままに建てられます。
建具も壁の板もすべて、徹底的に古材を用いて組み上げます。
駐車スペースから続く玄関アプローチは、露地の中門のようなたたずまいになりました。
左の薪棚も木戸も、解体古民家の古材を用いて簡素に作り、四ツ目垣の竹は、古民家の屋根裏で長年囲炉裏の煙にいぶされ続けて飴色を帯びた煤竹を用いてます。
足元の石も解体の際に引き上げた古材を主に用いて組み合わせています。
古い材料やかつての民家の建築廃材に再び新たな命を宿してゆくことで、かつての素晴らしい知恵や時代の記憶、ぬくもりを未来につなぐことになるように感じます。
私たちの庭つくりにおいて、不可欠に重要視していることは、
「その地に降り注いだ天水が、その土地を潤し、土中の微生物活動によって浄化され、本来の健全な水脈へと清浄な水を還してゆく」 ということです。
このことの大切さ、それは人にとっても環境にとっても、持続的かつ健全に豊かにその地で暮らしてゆくために絶対不可欠なことなのですが、その説明は、ここでは割愛します。
駐車スペースとなる接道部分の道路際を溝掘りし、そこに廃瓦やコンクリートガラ、石、炭、枝葉の粉砕チップをサンドイッチしながら、通気浸透ラインに土圧に耐える空隙を土中に作っていきます。
さらに、駐車場内の植栽マウンドの際を中心に溝掘りし、
そこに枝葉を絡み合わせ編みながら立ち上げていきます。
駐車場内の植栽マウンド通気浸透改善造作終了。
この造作をしっかりと行うことで、植栽の際まで車圧がおよぶ駐車場においても、その影響が木々の根に及ぶことなく、健康に根を土中深部に張り巡らせる環境となるのです。
そして木々の根は縦穴通気孔に張り付いて深部に至り、それが駐車スペースの下へと張り巡らされることによって、ふかふかで水たまりなど決してできない、ひんやりと呼吸する有機的な駐車場へと育ってゆくのです。
そして、駐車場の仕上げは、竹炭、単粒砕石、ウッドチップ、燻炭をサンドイッチしながら若干転圧し、水はけがよく、なおかつ車圧に対して安定した構造を作っていきます。
石の隙間に炭と枝葉粉砕の有機物チップを入り込ませることで、しっとりした路盤の空隙の中に様々な菌糸が絡み、それが地盤を餅のようにふんわりとしたスポンジ構造を作っていきます。
そして、土中の菌糸を伝う雨水は微生物活動によって浄化されて深部へと浸み込んでいきます。
呼吸しない大地で人は健康かつ快適に過ごすことは決してできません。今の多くの人が暮らす住環境が、呼吸しない乾いた砂っぽい、非生物的な環境であることすら、今の日本人の多くは忘れてしまいつつあります。
そんな時代だからこそ、私たちが作る空間は、呼吸する大地の心地よさを、通る人たちにも思い出していただけるような場にしていきたいと思い、今はこんなことばかりしています。
潤いのある駐車スペースと木々越しの板倉住宅。外壁は杉板を炭化させて用いてます。
植栽したばかりの冬枯れの雑木の幹はまだ、この住まいの質感に対してほっそりした弱い線ですが、数年後にはこの家屋の外観は雑木林の奥へと包まれてゆくことでしょう。
さて、今年もあとわずかです。
駆け続けた一年もあと少しだと思うと、ともすると疲れが一気に現れます。体の中の見えない気の流れとは面白いもので、こうした内なる世界ときちんと対話しながら心身の体調管理してゆくことは、地球の環境、大地の環境に思いを馳せて対話し向き合うことと、全く同じことのように感じます。
まだまだ年内の仕事は山と積まれていますが、一期一会の行く年を楽しく仕上げていきたいと思います。
皆様もどうぞ心身ともに健康に、師走を乗り切られるよう、お祈り申し上げます。
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 | PermaLink