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雑木の庭つくり日記

木々に癒される           平成25年6月27日


 久々の快晴です。今日訪れたのは東京都練馬区Nさんの庭、早くも4年目の手入れです。
圧倒的な木々に包まれた、森のような住環境。それこそが、木々が作る住環境というものです。

 この、圧倒的な木々のボリュームを見て、多くの人は、「手入れが大変でしょう」と言います。
しかし、自然の性質に逆らわない雑木の庭の手入れは、手間があまりかかりません。
 この庭の手入れは、掃除を含めて、3人で半日とかからずに終わるのです。

 上の写真はNさんの住まいの西側です。夏の間、木々は見事に西日から住まいを守っているのです。



 そして、これほどの樹木のボリュームでありながら、この西側の植栽スペースは、実際には幅1mにも満たない、ほんのわずかなスペースなのです。
 このわずかなスペースでこれほど環境を変えてしまうのが木々の力なのです。

 木々の圧倒的な力を、我々の暮らしの環境つくりに、もっともっと生かすことで、人の心はどれほど健康的で豊かなものになることでしょう。



 Nさんのご主人はこう言われます。
 
 この木々があるから、自分は生きていけると。
 ストレスを抱えて殺伐とした仕事をこなせるのも、この木々に癒されるから、やっていけると。
 木々がない暮らしは考えられないし、自分はそれでは生きていけないと思う、と。

 そんな話を、Nさんの奥さんからうかがい、またまた目頭が熱くなります。



 手入れ後の庭には心地よい木漏れ日が差し込み、風が枝葉を揺らします。

 木々に癒されるのは、そこに住むお客様だけではありません。
 この環境を作り、管理させていただく私たちもまた、木々に触れるこの仕事だから、どんなにつらい時でも、癒され、乗り越えていけるのです。

 ひやりとした幹を握り、伝わってくるいのちの感触に心癒されながら、手入れする。
 木々と一体になり、そして、移りゆく私の心が木々に共鳴し、こうして手入れの後、それぞれの木々は無理のない自然な佇まいを見せてくれる。そして、静かで穏やかな調和を感じさせてくれる。
 
 そんな素晴らしい仕事をさせていただける、世界のすべてに感謝の想いが絶えません。 

 
 
投稿者 株式会社高田造園設計事務所 (2013年6月27日 17:03) | PermaLink