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雑木の庭つくり日記

モミジ林の庭  7回目の手入れ  平成23年8月7日

 蒸し暑い一日でした。毎年夏の手入れを繰り返してきた千葉市中央区Sさんの庭、今回で7回目の手入れでした。



 この庭の作庭は私たちではありませんが、縁があって7年前から毎年夏の時期に手入れにお伺いしてきました。



 毎年の手入れを繰り返すごとに、手入れの手間は着実に軽減されてきます。280坪の敷地の広大な庭、初年度は10人工の手間がかかっていましたが、それが今回は6人工で終了しました。お施主様の負担も、庭が良好に成長するにつれて確実に軽減されてゆくのです。
 毎年多大な手間とお金を掛けなければ維持できない庭は、どこか不自然なところがあります。
木々と対話しながら共存共栄してゆくように庭を誘導してゆくことが、これからの新しい手入れ技術と言えるでしょう。
 当然農薬散布もしていないこの庭は、害虫の深刻な被害は全くありません。健全な林へと育ってきたことを実感します。




 モミジ林の足元の表情。美しい苔に覆われています。7年前、ここは笹やぶで、苔はまったく生えていませんでした。
 地面を掃きならして条件が整うにつれて、苔は見事にこの地を覆っていきました。自然に進入した苔は、手間をかけることなく美しい状態が維持されます。人工的に植えた苔はいつまでも維持管理が必要なことを考えると、自然に逆らわない庭との共存がいかに素晴らしいことかが分かります。

 さて、また来年この庭を訪れることになります。年に一度の逢瀬のように感じます。



投稿者 株式会社高田造園設計事務所 (2011年8月 7日 18:17) | PermaLink