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雑木の庭つくり日記

最新の作庭 10年前の作庭  平成23年6月7日

 千葉県鴨川市T氏邸の庭造り、昨日ようやく、樹木植栽がほぼ終了しました。



 私が初めてこの土地を拝見してから、1年以上の月日が経過しました。そして今、イメージ通りの庭が間もなく完成します。



 恵まれたロケーション、家屋をこの地に溶け込ませて、この土地とそこに住む方にふさわしい住環境や風景をつくるのが私たちの仕事です。



 石積みによって傾斜地の勾配を緩和して、そして家屋際に植栽する、それがこの家の顔となります。
 本当に良い景色が生まれたと思います。
 しかし、この風景がTさんご夫妻の営みを刻み、心象風景を投影し、更に風格と落ち着きのある風景へと育ってゆくのは、実はこれからなのです。

 風景が育つということ、そのことは、これまでに私たちがあちこちで造らせていただいた庭が証明してくれます。



 今日、手入れにうかがったのは、神奈川県鎌倉市Sさんの庭です。庭造りに取り掛かってから、早くも10年以上の歳月が経過しました。
 毎年の手入れと年月の力で、家屋はますます木々の合間に、落ち着きのある美しい佇まいを見せてくれます。



 和室前の木々も深みを増して、深遠な空気すら感じさせてくれます。
 空気感の深みというもの、それは年月を経た木々の営みこそが、時間をかけて作り上げてゆくもののようです。



リビングに面したテラス脇の木々の表情。



 主庭の全景。10年もの間、Sさんご夫妻によってこの庭は育まれてきました。これからもこの庭はSさんご夫妻の心癒す風景であり続けてくれることでしょう。

 変化する庭、深みを増してゆく庭、私たちの庭は竣工時点では、実はまだ赤ちゃんなのです。
 住む人とともに育ってゆくのが、私たちの理想の庭なのです。




投稿者 株式会社高田造園設計事務所 (2011年6月 7日 21:35) | PermaLink